The Art of the Start

The Art of the Startは、Guy Kawasakiが書いた起業家のための本のようです。これについての評判をあるブログで読みました。

この本の内容も興味深いのですが、この本の紹介ページを見ていていろいろ面白い発見がありました。Guy Kawasakiのブログによれば、この本の表紙のデザインについてコンテストがあったそうです。70名から約150の提案があったそうです。「起業/何かを始める/スタート」といったイメージだと思うのですが、いろいろなアイデアがあって面白いです。Adam Tuckerさんの作品が優勝したそうですが、これが採用されたのかな?そのようですね。

次に面白いと思ったのは、本の前文の一部と思われる以下の文章です。

The biggest influence on my writing was my high school English teacher, Harold Keables. A few years ago, unfortunately, he passed away. I hope he’s in a place where no one uses the passive voice nor splits infinitives. Based on my performance in his classes, he would be astounded (there’s that passive voice again) to learn that I have written eight books. Frankly, so am I.

以下が私家版の翻訳です。

わたしの文章に最も大きな影響を与えたのは、私の高校で英語を教えていたHarold Keables先生です。残念なことに、先生は数年前に故人となりました。天国にあって、誰も受動態や分離不定*1を使わないような所にいらっしゃるとよいのですが。クラスでもできが悪かったぼくが8冊も本を執筆したことを知ったら、先生はさぞかし驚かされることでしょう(あ〜、また受動態を使っちゃったよ)。

日本の高校で国語の教育を受けた人のどれだけがこのような言葉を残すことでしょうか。ぼくは小学校から高校にいたるまで、ろくな作文教育を受けていません。ひらがなとかたかなと漢字が読み書きできるようになったことにな感謝しますが、作文について実際に有益なことはなにほとんど学んだことはないと思います。ぼくは作文技術については、これまでに読んだ本といくつかの作文技術の本からだと思います。

ほかのひとも似たようなものじゃない?日本中のひとがこんなことをやっていて、ほとんどの人が系統的に作文技術を学んでいないというのは、ひどく無駄な教育をしているように思います。どうせ身につかない小学校や中学校の英語教育なんてやめて、作文の指導でもやればいいのに。

その前に、小学校と中学校の先生に作文の指導をしなくてはならないのだけど。

*1:不定詞(to 動詞)の間に副詞などを挿入する形式。Wikipedia によれば Star Trek の冒頭にある"To boldly go where no man has gone before."が典型的な用例だそうです。